40代女性
日常のささやかな話です。
スマホの充電が十分でない状態で小3の息子がゲームを始めてしまい、
ゲームの佳境で動作が遅くなってしまいました。
息子は非常に怒って泣き叫び始めました。
私は「バッテリーがないから仕方ないんだよ」と言ったのですが、
息子はスマホをたたきつけ、モノに当たり、暴れ始めました。
「小学3年にもなってゲームができないくらいで…」
「壁の薄いマンションで近所の人も聞いているから、もう少し静かに泣いて」とか、
いろんな責める思いが出てきました。
ひとこと厳しく言ってやりたい気持ちも強かったのですが、
責める思いでいる私は、本当の私ではありません…と手放していく努力をしました。
すると、ゲームができず悔しくて泣いている姿を、何の囚われもなく見せてくれているのは
ありがたいことじゃないかという思いが湧いてきました。
その気持を味わいながら更に手放し続けました。やがて、この子と分かり合いたいなという思いが
光のように心に浮かんできたとき、息子がピタッと泣き止んで落ち着きを取り戻しました。
何かが共鳴したような、表現するのが難しいですが、さわやかな思いが湧いてきて、
息子の悔しい思いをわかってあげられなかったことを素直に謝りたい気持ちになり、
それをそのまま伝えると、息子も納得したようで、気持ちが収拾されました。
数日後、思い通りでならないことに泣き叫んでいる娘を見て、息子が兄らしく
「仕方がないことだよ」
と優しく諭している姿を発見しました。なんだか嬉しい気持ちになりました。