子供をただ叱り飛ばすところを、良心で一つになれた

30代女性

 私には保育園の年長になる長男がいます。
 昨日のことです。夕方、息子が園の送迎バスで帰ってきました。家までの道のりの途中、
 コンビニに寄ったところ、長男はお菓子を買ってほしいと言ってきました。

 前の日にもお菓子を買ったばかりだったので、私は
 「続けてになるから、今日は買わないことにしようね」と伝えました。

 長男はわかったと返事をしましたが、その後「お母さんこっち見ないで」と言ってきました。
 どうするのかなと思っていたら、10円のガムを園の制服のポケットに入れて、そのまま帰ろうとしました。

 「ちょっと待って、いま何をしたのかな」と長男を止めて、ガムを元に戻してコンビニから出ました。

 私は、このことをどのように受け止めたらいいのか、よくわかりませんでした。
 いろいろな感情が出てくるのが感じられ、そのままぶつけてしまうのは良くないと思い、
 ひとまず自転車に乗って家に帰りながら、気持ちを落ち着かせようと努力してみました。

 少し心が落ち着いた時に自分の心を見つめてみると、
 怒りとか、悲しみとかが出てくるのが分かりました。

 自分はどうしたらよいでしょうか…と良心に尋ねてみると、
 まず子どもの事情を共有してみようという思いが湧いてきました。

 長男と二人で向き合って、どうしてこういうことをしたのかと、努めて冷静に話したら、
 「どうしてもお菓子がほしい」という思いがあったと話してくれました。

 長男は最初、そっぽをむいたり、部屋を出ていこうとしたりしていましたが、
 私が膝にかかえて話を聞いていくと、ポツポツと話すようになりました。

 どうしてもほしいという気持ちはお母さんにもわかる、でも、黙ってガムをポケットに入れて、
 あなたの気持ちはどうだったの? と聞くと、悲しい気持ちだったと答えました。

 そうだよねと共有しつつ、「なんで悲しいのかな?」とその時の子どもの気持ちを引き出しながら、
 一緒に考えてみました。

 悪いと思っていたことをしてしまったことで、神様が悲しい気持ちになったので、
 あなたも嫌な気持ちになったのかな、と伝えたら、子どもの心にとても響いたようです。
 これからはやらないと約束して、一緒にお祈りをすることができました。

 良心に尋ねていくことができなかったら、私は怒りで子どもを叱り飛ばしていたと思いますが、
 良心が私の心にも子どもの心にも働きかけてくれ、穏やかに終わることが出来たと思います。