お年寄りに席を譲らなかった男性も「本当は良い人だ」

50代女性

あるとき、私はいつもの通勤の電車に乗っていました。
乗り降りの関係で、私が乗る場所はだいたい決まっていて、優先席の前に立っています。

その日もいつもの場所に立っていたところ、
ある駅で足元をよろよろさせながらお婆さんが乗って来られました。

そのとき、誰も席を譲りませんでした。
皆の良心にずーっと「席を譲ってくれませんか?」と
言葉と光を送り続けましたが、そのようにはなりませんでした。

次の駅で、あるおじさんが立って降りていきましたが、
お婆さんを突き飛ばすように出ていきました。

私はお婆さんを支えて席に導きましたが、心はその男性の行動にひっかかっていました。
でもその瞬間、その男性にも輝く良心があるよな…とイメージしたところ、
男性が私の横を通過していくときに、「この人は本当は優しい人だ」という良心の声が聞こえました。

え? どこが? 目に見える現象として優しいところはなかったけれども、
この男性は本当は優しい人なんだと思いながら、本当の姿を見続けていくよう努めました。

すると、その男性も、ただ余裕がなかっただけなんだな…。
この人は一体どうしたんだろう? 大変そうだな、かわいそうだな、と心配する気持ちが湧いてきて、
平安に導かれていきました。

誰の心にも良心がある、と感じると、
許せない人を許していくことができる道筋になっていくことを感じました。

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